介護事務のメインは、介護報酬請求業務

注目の介護事務

介護に関する施設などで働く介護事務のメインは、やはり介護報酬請求業務(レセプト業務)です。介護事業の収入の面を管理することは大変重要です。そのためには介護保険制度の仕組みを正しく理解・把握していなければなりません。   現在の介護報酬は、利用者が1割負担し、残りの9割は国や自治体が負担する仕組みです。  
介護報酬の単価は点数ではなく、「単位」で表示します。
介護報酬はサービスに対する値段であり、利用者の要介護度やサービスにかかる時間などから定められています。介護度数とは、どの程度生活動作に支障を来しているかを7段階で判定し、認定を受けて得られるものです。 在宅サービスにおいては、要介護度ごとに毎月の支給額に限度が設けられており、それを超えると自己負担しなければなりません。 この高齢化社会では利用者もどんどん増えていくと思われます。
これだけ見ても介護の分野がいかに複雑で、専門的な知識が必要かが伺えます。  
介護事務に関した資格に「介護事務管理士技能認定試験」があります。 この資格の目的は、介護保険制度の仕組みに精通した上で、介護報酬の算定・請求が出来るようになる(セレクト業務のスキルを身に付ける)こと、介護事務に関する知識を習得することです。 試験内容は実技と学科があり、実技は介護給付費明細書を作成すること、学科は介護保険制度の法規、介護給付費単位数や用語などから出題されます。

 

学科試験の問題の一例

 

問1.介護事務担当者としての要件には、いろいろな条件が考えられます。 次の各項の中で、運営基準の中に規定されている介護従事者としての最も重要なものを1つ選びなさい。
 
  • A. 利用者や家族からの苦情に対し、誠意を持って対応すること。
  • B. 業務上知り得た「利用者又はその家族の秘密」を他に漏らさないこと。
  • C. 算定に必要な疑義解釈の知識が豊富で、正しい算定ができること。
  • D. サービス提供機関内のスタッフとの協調ができ、円滑な人間関係を保てること。

  このような択一問題がいくつか出題されるそうです。  

 

介護の分野にケアマネージャー(介護支援専門員)と呼ばれる専門職があります。

  介護保険事務のスペシャリスト「ケアクラーク」の称号を持つものは、ケアマネージャーの補佐が出来ること、介護関連のみならず福祉全般や医学、人間関係などの知識が必要となり、介護事務のスキルアップにもなる「ケアクラーク技能認定試験」の合格者のみです。  

 

介護の分野に限らず、医療事務全般の資格は奥が深いことがわかります。 医療事務の資格を取るならば、どういった場所で働きたいかを見極めることが近道だと思われます。